【建築学生の日常#3】現役大学院生が思う、建築学生がやるべきこと6選

筆者は現役の大学院生で,都内の建築学科の修士課程に所属しています。

学部生時代の4年間は,授業やら設計やら,まあまあ忙しくして過ごしてきました。
大学院生になってみると,学部の4年間は,出来ることは沢山あったし,有意義な体験をするにはうってつけの時間だったと思っています。

実際の経験から,建築学生がやるべきことを6つ選んでみました!

建築学生や,建築学科への入学を考えている人向けに色々と記事を書いているので,興味のある方はこちらも見てみてください↓

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目次

デザイン系ソフトの勉強

やっぱりこれは早めにやっておいた方が良いです。
自分の設計の表現やプレゼンテーションに使えるデザイン系ソフトは絶対に使えたほうが良いです。

表現の幅が広がりますし,何より便利!
そして,学生のうちに習得してしまえば,将来フリーランスで働きたくなった場合などに役立つと思います。

最低限使えた方が良いのは以下の4つです!

①Illustrator
②Photoshop
③SketchUp
④CAD(VectorWorks,AutoCAD,JWCADなど色々あります)

Illustrator/Photoshop

①Illustratorは,プレゼンボードの作成やロゴの作成に便利なソフトです。

主にAutoCADで描いた図面に着色したり,図面や模型写真をレイアウトするのに利用していました。

②Photoshopは,写真加工ソフトです。

模型写真をより魅力的に見せるために,ぼかしたり,一部だけ切り取ったり,フィルターをかけたりするのに使います。

IllustratorやPhotoshopの修得は,本を読んで独学で十分だったと感じています。
実際に私が利用した書籍がこれ↓です。

また,IllustratorやPhotoshopは割とお金のかかるソフトです。
学割を利用できるのであればまだましですが,それでも月額3000円くらいします。

「安く使いたいし,使い方も勉強したい!」という人は,ソフト割引特典付きの講座を利用してみるのもひとつの手だと思います。
下に,Adobeソフトを安く使える講座のリンクを貼っておきます。

〇Adobe(アドビ)マスター講座 |Web、CG、映像、プログラミングの通信講座デジタルハリウッドのAdobeマスター講座の申込

〇アドバンスクールオンライン|Adobe通信講座の申込

SketchUp

③SketchUpは3Dモデリングソフトです。

建物の3Dモデルを作成できるので,パースに活用できます。
SketchUpで作成したシーンをPhotoshopで加工して,建物の使われ方を表現したりしました。

これも自分で本を買って勉強しました。
私が利用した書籍はこちら↓ですが,最新バージョンに対応はしていないようです。
しかし,基本的な操作方法は変わらないので,この書籍を使って勉強しても対応はできると思います。

CAD

④CADは図面作成ソフトです。

CADで図面を作成できると,それをIllustratorに読み込んでより美しい図面にすることも出来ます。
また,SketchUpに読み込むこともできるので,素早い3Dモデル作成にも役立ちます。

様々な種類がありますが,AutoCADは学生でも無料で利用できるのでおすすめです。

こちらもおすすめ書籍のリンクを貼っておきます。

※さらに色々なソフトを使えるようになりたいひとは…

これらのソフトを習得することが出来たら,レンダリングソフトや,研究に利用できるソフトなど,どんどん使えるものを増やしていくことをおすすめします。

私は学部4年生以降は,建築環境工学を研究する研究室に所属して,熱負荷計算ソフトを中心に勉強しました。

個人的に習得しておくべきだと思うソフトをピックアップしておきます。
やりたい研究の内容によっては勉強する必要のないものを含まれている(建築環境工学の分野に偏っている)ので,自分のニーズに沿ったものを勉強するようにしてくださいね。
これはあくまで参考です。

・Revit(BIMソフト)
・Rhinoceros(3Dモデリングソフト,レンダリングができる)

・Grasshopper(Rhinocerosのプラグイン,シミュレーションを行う際に便利)
・CFD/ Flow Designer(3D流体解析ソフト,室内の空気の流れをシミュレーションできる)
・OpenStudio/ EnergyPlus(熱負荷計算・空調シミュレーションソフト)

建築設計事務所のオープンデスクやインターンシップ

設計事務所でのバイトやオープンデスクは,経験したおいた方が良いです!

模型製作技術を盗むことができますし,運がよければソフトウエア(先ほど紹介したIllustratorやPhotoshopなど)の使い方を軽く教えてもらうことができます。

自分が大学の設計課題に取り組むうえで必要な技術を養うことができます。

筆者は,学部3年生の時にアトリエ事務所の模型製作バイトをしていました。
全休を使って週に2日ほど働いていたのですが,非常に貴重な経験となりました。
バイトの仕事内容については,以下の記事でも軽く触れています。

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設計事務所のバイトやオープンデスクは,大学の友人や先輩の紹介で参加できることが多いです。
しかし,そのような伝手が無い場合でも,バイト先を探すことは可能です。

実際に,私は模型製作のバイトを見つけるのに,アーキテクチャーフォトジョブボードというサイトを活用しました。アトリエ事務所の有給インターンを数多く募集しています。

また,組織設計事務所のアルバイトを探すときは,「社名 アルバイト」といった風に,会社名を指定して検索すると見つかることが多いです。
日建設計では,メールでエントリーシートを送付すれば,アルバイトの選考をしてもらえるようです。

建築学生向けのワークショップ

学内のみではなく,学外のイベントにも積極的に参加できると良いです。

いろいろとネットを徘徊してみると,かなり魅力的なワークショップが開催されていたりします。
そのようなワークショップやイベントに出会ったら,可能な限り参加してみましょう。
学外の友達もできるし,貴重な経験もできるし,良いことづくめです。

実際に筆者は,aafが主催する建築学生ワークショップに参加しました。

このワークショップは,毎年開催場所が変わるのですが,その開催場所は有名な寺社仏閣などパワースポットばかり。
そんなすごい場所で,チームで協力して設計したオブジェを施工して建てることができます!

参加費もばかにならない金額だし,開催場所は遠いし(私が参加した年は比叡山延暦寺でした),大変なことは多かったですが,参加して本当によかったと思っています。

チームワークを学ぶことができたし,リーダーシップも養うことができました。

そして何よりもこの経験は,就活の時の自己PRやガクチカに大変役立ちました(笑)

このイベントは,2022年も開催されるようです。また,このワークショップ以外にも有意義なイベントは沢山開催されていると思います。
まずは,自分でよく調査してみてください。

コンペ参加

設計に力を入れたいと考えているひとは,コンペに挑戦してみるのも良いでしょう。

これに関しては,私は挑戦できていないので,学部3年生あたりで新人戦とかに挑戦してみるんだったと後悔しています。

コンペに参加することの意義としては,
①自分の実力を正しく知ることができること
②賞を獲れば経歴に書くことができること

ではないかと思います。

自分の大学内では設計で割と良い成績を取れても,全国で考えると全然大したことなかったとか,よくある話みたいです。

また,akichiatlas.comでは,学生が参加できるコンペを一覧にして紹介されています。
興味のある方は,まず自分が挑戦できそうなコンペを見つけてみてはいかがでしょうか。

私もやってみようかな…。

旅行・短期留学

留学は,個人的に力を入れて取り組んだことでしたが,本当に頑張ってよかったと感じています。

留学で海外に行くメリットは以下の4つが挙げられます。

①英語で意思疎通をとることが出来るようになること
②海外の文化を肌で感じることが出来ること
③一気に世界が広がるので,考え方に深みが出ること
④細かいことはどうでもよくなって,寛大になれること

学部時代は,長期留学ではなく,オーストラリアのシドニーに1ヵ月程度英語を勉強しに行っただけでしたが,十分に参加した意義はあったと思っています。

どんなに英語が苦手だと感じていても,一日中使っていれば嫌でも身についていきます。
特に,シドニーへの短期留学の際は,ホームステイをしていたので,ホストファミリーとの会話が必須で,本当に一日中英語を使っていました。
お陰で,日常的な会話であればかなり話せるようになりました。
かなりエネルギーを使うので,夜9時には寝ないと体力が持ちませんでした…(笑)

また,オーストラリアは多民族国家なので,様々なバックグラウンドを持った学生と接することができました。
好きなものや食べ物,感じ方など,自分と全く異なる部分もありました。
しかし,自分とは違う部分を持った人と関わることで,物事をいろんな角度から見ることが出来るようになります。
また,日本にいた時には気づかなかった日本の良さも感じることが出来るようになりました。

また,留学は敷居が高いなと感じる人は,ちょっと長めに海外に旅行してみると良いかもしれません。

上述したようなことと似たような経験をすることが出来ます。

台湾に旅行に行ったとき,現地の食べ物のおいしさと現地の人たちの優しさに感動しました。
これも,日本にいたら分からなかったことです。

はやく気兼ねなく海外に行ける世の中になると良いですね。
私は,東南アジアとオセアニアしか行ったことがないので,アメリカやヨーロッパに行きたいです…。

学会参加

これは主に4年生以上ですが,学会に行く機会があるのであれば,参加するべきです。
学会に参加して聴講するだけで,かなりの数の研究に触れることが出来るので,非常に勉強になります。

また,出来るのであれば学会で研究を発表する経験もした方が良いと思います。

プレゼン能力が向上するのはもちろんですが,対応力も上がります。

自分がした発表に対して質問がされ,それにきちんと対応する必要があるからです。

また,質問される内容は,自分が研究を進めていくうえで課題となることが多いため,研究をより良いものにするためには非常に良い経験です。

さらに,日本で開催される学会だけでなく,国際学会にも参加してみると良いでしょう。

英語でプレゼンテーションをする能力,英語での質問に回答する能力は,今のうちに磨いておけば就職のときに必ず役立ちます。

まとめ

以上,現役大学院生の私が考える,建築学生がやるべきこと6選でした!

①デザイン系のソフトの勉強
②建築設計事務所のオープンデスクやインターンシップ
③建築学生向けのワークショップ
④コンペ参加
⑤旅行・短期留学
⑥学会参加

その時はなかなか気づきませんが,学生でいる期間は,非常に貴重な時間です。

この記事が,学生生活を有意義に過ごすためのヒントになれば幸いです。

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この記事を書いた人

このサイトの管理人。
建物の設備設計者として働く。
絵を描くことと、旅行が好き。
シンガポール国立大学への留学経験や
建築学生の就職活動などを
ゆるく紹介している。

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