【滞在編#2】シンガポール国立大学での研究生活について

無事にシンガポールに到着しました。
到着したのが土曜日だったので、月曜日に顔合わせをしようということになっていました。ゆっくりと学生寮で休息を取ってから学校に行けたので良かったです。

今回は、NUS(シンガポール 国立大学)で行なっている(現在はリモートですが)研究やNUSのキャンパス・研究室の環境についてまとめていきたいと思います。

目次

NUS School of Design & Environment

今回、私はNUSの研究室へ所属して現地調査を行いながら、研究を進めるというのが留学の目的でした。

私の専攻は建築学で、さらに細かい区分で言うと、建築環境学という分野を専門に研究しています。簡単にいうと、建物の室内環境をより良く保つにはどうしたら良いか、建物の省エネルギー性能を高めるためにはどうしたらいいかを考えるということをしています。
日本では、工学部建築学科、博士前期課程(修士課程)の所属になります。

NUSでも同じような分野を研究している学部の研究室に所属させてもらうことになりました。School of Design & Environment Department of Buildingという学部が該当します。

この学部の目的について簡単に和訳して要約するとこんな感じです。

国や地域、建物環境に関連する、建築設計や建設プロセスにおける技術、管理の知識を追求すること

建物の計画、建設、管理への統合的なアプローチに特に重点を置いて、プロジェクト管理、施設管理、契約管理、テクノロジー管理の核となる技術を開発すること

将来の建築環境のリーダーを育成すること

原文参照元:National University of Singapore Department of Building | About us
https://www.sde.nus.edu.sg/bdg/about-us/

私は、特に建築環境を担保するための建物管理についての研究を、担当の教授の指導のもと行なっています。

研究内容

私は、特に建築環境を担保するための建物管理についての研究を行なっていますと言いましたが、ここでは具体的にどんなことを普段しているのかについて説明したいと思います。

基本的には、実測と実測で得たデータの分析をしています。

実測の内容は、室内温湿度、机上面照度、CO2濃度、電力消費量、気象(外気温湿度、日射量など)などの測定がベースになります。
これらのデータを、統計的な手法やPCによるシミュレーションを用いて、建物の利用実態を明らかにし、省エネルギーのための改善策の提案を行なったりします。

特に私は、これらのデータから適切な建物の運営管理を提案しようとしています。
建物は一定年数以上経過すると劣化していきますが、劣化を適切に修繕し更新しなければ、建物のパフォーマンスが下がり、エネルギーを浪費するようになってしまいます。
ですが、修繕・更新工事はお金がかかるので、何も考えずに毎年行う訳にもいきません。そこで、適切な修繕・更新計画はどうなっていくのかを建築環境学の観点から評価し、明らかにしようとしています。

授業

授業の様子。レクチャーの形式は日本とあまり変わらない。

授業に関しては、私は出席して単位を取る必要は特になかったのですが、ただ聴講することもできると言われたので、参加していました。

私が受けた授業は、室内環境に関する授業でした。
その授業は、普通のレクチャーとグループワークを同時に進めていく形式でした。

レクチャーの内容は、日本の大学で習ったものと同じような感じでした。
修士課程や博士課程向けの授業なので、難しめの数式が出てくることもありましたが、専門分野についての話なので、なんとなく理解できました。

実測の時の様子。

グループワークでは、興味のある場所を一つ選んで、室内環境に関する実測を行い、グループ内で手分けして分析するものでした。
グループ内の話し合いは、基本早すぎて半分くらいしか聞けてなかった気がします。
分からない時や困った時はあとでこっそりグループの人に質問したりしていました。
本当は意見とかを毎回言えるのが一番良いのですが、本当に数回しか言えなかったのが悔しかったです。
ですが、英語の生の議論をすぐ近くで聞けたので、リスニングは若干上達したかなと思います。

キャンパス・研究室の環境

キャンパス・研究室の環境はとても良かったです。
さすがシンガポール で一番の大学といった感じです。

NUSのキャンパス内にある案内の看板。広大な敷地内に、様々な学科の建物や寮が建っている。

キャンパスはとにかく広く、敷地の西の端にあるSchool of Design & Environmentには毎日キャンパス内を横切るバスに乗って通学していました。
無料のバスも多く通っていて、大学内の移動には専らそれを使って移動していました。

また、自分の作業するスペースとなる研究室は上の写真のSDE4 buildingという、新しい建物の中にありました。(厳密に言うと諸事情でSDE2という隣の古い建物にもこちらにも両方席がありました。)

SDE4の内部はコンクリート打ち放しの見た目おしゃれな感じでした。また、部屋の天井が高いので開放感のある感じで、なかなか気分良く作業できました!

同じ建物内の3階にはサラダバーがあり、お昼はいつもそこで食べていました。
他にもキャンパス内に食事のできる所はいくつかあるのですが、私がいた時はちょうどカフェテリアが工事中で、距離など考えると結局いつもここで食べるといった感じでした。

SDE4内のサラダバーで頼んだもの。中に入れる具材を自由に選べる。サイズによって値段が若干違う。SG$5~7

まとめ

以上が私のNUSでの研究や大学内の環境についてでした!

自分の学部のことしか分からないので、だいぶ内容が寄ってしまいましたが、少しでも留学を考えている方に役立てたのなら幸いです。

2020/8/15
NUSでの一日を,より実体験に沿って紹介しています。
拙いですが,イメージしやすいように漫画風にまとめました。

memorandum.
404: ページが見つかりませんでした | memorandum. シンガポール国立大学へ留学していた建築学生の備忘録。 留学に必要な手続きや、建築学生として経験したこと、就職活動のことを書き留めています。

2020/6/7
実際にシンガポール国立大学に留学してみたい!と考えている人は,【渡航前の手続き編】を読んでみてください。
渡航前にすべき手続きを簡単にまとめています。

memorandum.
【渡航前の手続き編#1】平凡な大学院生がシンガポール国立大学へ留学する方法 | memorandum. 「学生のうちに一度は留学をしてみたい」「英語をすらすら喋れるようになりたい」「留学して,現地で友達をつくりたい」…と考える方は沢山いらっしゃるのではないかと思い...
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この記事を書いた人

このサイトの管理人。
建物の設備設計者として働く。
絵を描くことと、旅行が好き。
シンガポール国立大学への留学経験や
建築学生の就職活動などを
ゆるく紹介している。

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