考えたところで、正解が分からない就職活動。
特に建築系の学生が志望する建設業界は、動きが早いため、情報が生命線です。知らないうちに同級生に差をつけられていたりなんてことも。頼りになる先輩と繋がっていたかどうかで、左右されてしまう面もあります。
本当は優秀でやる気があるはずなのに、出遅れたがために不利な状況に追いやられたりして、満足な結果が得られなかった人をたくさん目にしてきました。
私は、大学院では建築学部で環境工学を学び、最終的にはわりと大手な組織設計事務所の設備設計職に就職しました。
私自身はこの結果にとても満足しています。やりたかった仕事に関わらせてもらっています。
この記事では、私が建築学生として就職活動をするうえで、重要だと思ったこと、やっておいて良かったこと、失敗したと思ったことを、今から就活に臨む学生達が役立てやすいようにまとめました。
主に建設業界でゼネコン、サブコン、組織設計事務所の機械設備設計職に興味のある方向けです。
特に、まだ就活を始めていないか、始めようとしてるけどどうしたら良いか分からない人を想定して書きました。
建築学科だから建設業界行きたいけど、そもそも業界の中で自分に合う会社が分からない。
インターンとか、就活イベントで有益なものの情報ってどう集めれば良いの?
ESの書き方が分からない。自己PRポスターと言われても困る。小論文なんて言われた日にはお手上げ。
…と迷ってる方の手助けになれたらと考えています。
私の就職活動の流れを時間軸に沿って説明しつつ、疑問を解決していければと思います。
修士1年の5月~6月
この時期のTODOリスト
- 業界研究
- 興味のある企業のリストアップ
- 夏インターンへの応募
- (夏インターンで必要な人は)ESの作成
よく、建築学生の就活はいつから始めるべきなのかという質問を受けます。
個人的には、修士1年あるいは学部3年の5月に動き出せていれば十分と考えています。
ちょうどこの時期から夏期インターンシップの応募受付が始まるためです。
ここで闇雲にマイナビやらリクナビやらに登録してエントリーする必要はありません。
私は初め何も考えずにリクナビとマイナビに登録しましたが、結局メールがうるさいだけでほとんど使えませんでした。
まずは、企業の下調べをして、当たりをつけてからインターンに応募するのが、結局1番効率が良かったと感じています。
きちんと企業の基本情報が入ったうえで参加するので、積極的になれますし、その分情報も多く吸収できます。
以下、先に示したこの時期のTODOリストの順序に沿って、細かく説明していきます。
業界研究・興味のある企業のリストアップ
企業の下調べをするうえで大切なのは、建設業界にはどんな企業や仕事があるかをざっくり知っておくことです。
図に、建設業界の簡単な関係図と代表的な企業を示しています。
これを見て何となく興味のある企業や立場を把握しておきましょう。
ここまで出来たら、その何となく興味を持った会社の社名をExcelに記載していきましょう。
次に、Excelに書いた会社の
- 企業理念
- 業務内容(代表的な作品も要チェック)
- 競合他社
- 募集要項(給料、休日数、福利厚生等)
- 3年後離職率
- 平均年齢
を調べ、Excelに書き足していきましょう。
企業理念、業務内容は、その会社について最低限の知識を得るための項目です。
競合他社を調べることで、その会社の特性がより浮き彫りになります。
また、競合他社も同じように表にまとめておきましょう。
募集要項は去年度のものでも良いので把握しておきましょう。
給料や福利厚生は自分のなかで許容範囲を決めておくと良いでしょう。
3年後離職率、平均年齢はブラック企業を引き当てないための指標です。
3年後離職率が平均の3割を上回っていたり、平均年齢が35歳を下回るようなら危険です。
この作業を行うことで、自分専用の四季報が出来上がります。
その四季報の中から興味の強い順に夏インターンに応募していきましょう。
夏インターンへの応募
夏期インターンには、とりあえず業界の色々な会社に応募して損はありません。
少しでも興味のある会社には応募しておくのがよいです。
夏期インターンシップの参加により、直接社員と話すことで解像度が格段に上昇します。様々な企業のインターンに行くことがそのまま業界研究になります。
また、早期選考へのルートやOB訪問のきっかけを得やすくなるという特典もあります。
私の場合、夏期インターンに参加したことで、3社ほどインターン参加者限定のイベントに参加する権利を得ました。
さらに、夏期インターン参加にESが必要な会社に応募することで、自分の強みを言語化する練習が出来ました。
この時はまだ先輩方に添削などをお願いせずに、自分の力だけで書いたものを提出していました。
本当は見てもらった方が良いのかもしれませんが、個人的にはこの時期からそこまで頑張れませんでした。
結果的にそれでも良かったと思っています。
この時期は完璧なものを作るよりも、とにかく挑戦したり色んな所に行くのが良かったです。
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